高利回りだけじゃない、ドバイ不動産が資産家を惹きつける本当の魅力…弁護士が選んだ海外投資先の画像1
EMINENCE LUXE公式サイトより

●この記事のポイント
・税制優遇や人口増加を背景に、ドバイ不動産が投資先・移住先として注目を集める。
・国際弁護士が、経験を活かし、透明で安全な取引を実現する海外不動産ビジネスへ取り組んでいる。
・海外進出では人脈づくりが成功の鍵。現地でのつながりが新たなチャンスを生む。

「ドバイ不動産」と聞くと、派手な高層ビル群や高利回りの投資対象を思い浮かべる人は多いだろう。しかし実際に参入する際には、法規制・取引の信頼性・現地文化など多くの壁がある。

 そのなかで、弁護士資格を持ち、暗号資産や海外ビジネスに精通する人物が日本人投資家のための“安全なゲートウェイ”を築いている。ドバイで不動産事業を展開するEminence Luxe CEO・森和孝氏に、事業の背景と投資家にとってのドバイの可能性を聞いた。

弁護士から投資家、そしてドバイ不動産へ

 森氏は2010年に日本で弁護士登録し、2016年から移住先のシンガポールを拠点に弁護士業務を展開。2021年後半にはドバイへ渡り、現地での法律業務を担うなかで不動産投資に出合った。

「もともとエンジェル投資をしていて、ドバイの不動産も面白いと感じました。現地で信頼できるエージェントと出会い、一緒に会社を立ち上げたのがEminence Luxeの始まりです」

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森和孝氏

 弁護士業務を続けつつ、不動産は“二つ目の本業”。自身も投資家として物件を購入し、その経験を顧客へのサポートに生かしている。

 ドバイ不動産市場には魅力がある一方で、規制を無視した取引やグレーな慣習も少なくない。

「例えば仮想通貨での決済を独自に処理する業者や、広告規制を守らない業者もあります。私は弁護士として法的にクリアな取引に徹し、淘汰(とうた)の中で信頼を勝ち取る戦略を取っています」

 契約書の精査やセカンダリー取引でのトラブル回避など、弁護士としての専門性が大きな強みになっている。特に暗号資産での不動産購入に対応できる点は、ドバイでもほぼ唯一の存在だ。

 森氏が重視するのは、購入後のサポートだ。

「多くの業者は売ったら終わりで、賃貸管理や転売、支払いが滞ったケースまで私のところに相談が集中します。私たちはチームを組んで賃貸や転売をサポートし、場合によっては私自身が物件を引き受けることもあります」

 購入から賃貸・転売、移住に関わるビザ取得や法人設立まで、法務・実務を一括で支援できる体制は、スタートアップ経営者や投資家にとって大きな安心材料だ。

ドバイ不動産の投資妙味

 ドバイ不動産の魅力は、税制と成長ポテンシャルにある。

 ・キャピタルゲイン税・所得税・固定資産税なし
 ・過去数年で年10%以上の値上がり実績
 ・賃貸利回りは7〜8%を狙える水準

 さらに人口増加が政策的に支えられており、毎年10万人以上が流入。東南アジアの主要都市が人口減少に転じる中、2035年頃までは堅調な需要が見込まれる。

「値上がり期待と安定的な賃貸利回りを両立できる点で、ドバイはポートフォリオのなかでも独自の位置づけになる」と森氏は語る。

 投資先として注目を集める一方、盲点もある。

 空室リスク:夏場は人口が減少。ただし年間払い家賃が主流のため平準化可能。
 外国人依存:人口の92%が外国人。政治的に不確実性をはらむ。
 セカンダリー取引リスク:契約条件の誤解で紛争に発展しやすい。

「政治リスクや戦争リスクは日本より低いほど。ただ、外国人依存の構造は独特のリスクとして見ておく必要があります」

 Eminence Luxeの顧客は経営者やエグジット経験者が中心。医師の購入も多い。当初は資産運用目的が大半だったが、近年は「移住・事業展開」を目的とするケースが増えている。

「寿司店が日本の倍の単価で成立するように、ビジネスチャンスを求めて移住する人が増えています。資産運用から事業展開へ、投資目的はシフトしています」。

弁護士と経営者、二つの顔をどう両立するか

「弁護士時代からビジネス感覚が強く、暗号資産やスタートアップ支援で自然に投資家としても動いていました。不動産も同じ文脈で、弁護士の知見を活かして業界を支える。両立というより、根っこは一つです」

 顧客の契約書作成やビザ取得、法人設立まで一気通貫で支援できるのも、弁護士経験と投資家経験が交差しているからこそ可能なことだ。

 森氏が強調するのは「つながり」の重要性だ。

「ドバイやシンガポールに来て失敗する人は、オフィスにこもって外に出ない人。言語に不安があっても、交流を重ねればビジネスチャンスは広がります。特にドバイは政府や大企業と仕事をしやすい環境が整っている」

 自身も現地政府と連携するスタートアップに投資しており、起業家にとっての可能性を肌で感じている。また、森氏は、日本とドバイの架け橋となるべく、さまざまな活動を展開している。先月には、日系起業家約400名を集める過去最大規模のイベントの実行委員長を務めて大成功を収めた(参考記事https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000158381.html)。

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「海外進出を考えるなら、最初のアクセスポイントをどう作るかが最大のカギです。ドバイは日本に比べて過度な競争社会で、油断をすればすぐに騙されます。安心してビジネスに専念できる環境整備が私の使命と考えています」

 ドバイ不動産は、投資利回りや人口動態に支えられた成長市場であると同時に、法的リスクや取引上の盲点も多い。そのなかで、弁護士であり投資家でもある森氏が提供する「合法性」と「アフターフォロー」は、日本人投資家にとって安心して参入できる希少なゲートウェイだ。

スタートアップ経営者や投資家にとって、資産形成だけでなく新規事業の舞台としてのドバイは、今後ますます無視できない存在となるだろう。

(文=UNICORN JOURNAL編集部)